横浜に行った子

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昨日、実写のシンデレラをテレビで見た。何年か前に映画館でも同じのを見た。劇場版の王子はフツーだけど、何しろシンデレラが美しい。キャスト大正解。あの意地悪な継母も、まんまの味を出している。あの継母を見ていると、元塾生のNちゃんを思い出す。
Nちゃんは一人っ子だった。正義感が強く、友達がいじめられていると、小学四年生なのに、怯まずに相手に向かっていって助ける女の子だった。両親はとても優しくて、母親は嬉しそうに「うちのNは楽しい、と塾に走っていくんですよ」と笑っていた。幸せな家族は見ていて微笑ましかった。
なのに、突然母親はくも膜下出血で天国に行ってしまった。Nちゃんはしばらく塾に来てもぼんやりしていた。でも、お父さんが一年もたたずに、お見合いし、結婚した。Nちゃんは、「先生、また3人家族になったよ」と喜んでいた。継母は気が強そうだけれども、きれいな人だった。Nちゃんは継母に笑顔で接し、お母さん、お母さん、となつこうとしていた。けれど継母はNちゃんの愛犬を、近所にくれてしまった。塾も必要ない、とやめさせられた。新刊を持ってNちゃん家を訪ねると、「お母さん、先生が来てくれた!」と満面の笑みで迎えてくれたが、中から「うるさいわね!昼寝中なんだから静かにして!」と怒鳴り声がしただけだった。
Nちゃんは悲しそうにうつ向いた。
近所の人にたちとも平気でいい争いをする継母だそうで、Nちゃんの明るさは消えて、学校で急に鼻血を出したりする、と塾の仲間だった子が教えてくれた。
2年後に父親の転勤で横浜に移転した家族だが、Nちゃんは元気にしているだろうか。
シンデレラのように、継母に「あなたを許します」と離れたのだろうか。私なら「永遠にさようなら」と言って幸せになるけど、シンデレラは許します、だものね。こんな心の女性に会ってみたい。家来になるよ。


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