昔の仲間

15105822653400.jpg


九州の福岡で暮らす書き手仲間が音頭をとって、昔の仲間たちと東京で落ち合った。
福岡、静岡、神奈川、東京二人、と私の6人で毎年11月に会う。女二人、男四人、全員独身の身だ。
福岡が和風の店の予約をとっていて、豪華な料理が次々と運ばれてくる。すべて福岡のおごりだ。十万近いだろう。そう、私を除いた5人は超資産家の家で育った。何十億の世界だ。静岡が一番か。敷地二千坪に広い屋敷が建っている。女子大に通っていた彼女のアパートに実家から送ってくる日本茶は100グラム五千円だそうで、旨すぎた。
で、一人が言った。
福岡「れいさんは将来どうするの?これからお母さんの介護などで金かかるよ。ないんでしょ」
私「ない、母の老後の事など考えたこともない」
福岡「ほらね。貴方だけだよ、いい時に働いた金みんな使っちゃって、今は細々なんでしょ」
私「よく知ってるね!」
東京「みんな知ってるよ」
福岡「確かに現在もコンスタントに仕事依頼あるのはれいさんだけだけど、貧乏なのもれいさんだけだよ」
私「あはっ、ホントだね、あはっ、」
福岡「笑ってるとこが凄い!」
この会話は金持ちが私をバカにしている訳じゃない。私を本当に心配してくれるのだ。五人とも正直で暗い人なのだ。超お金があっても自慢もせず、なぜ暗いのか、私には理解できない。
私「じゃ、東京さん、一億ください。そのぐらい痛くもないでしょ」
東京「なんの意味もなく一億はあげられない」
東大仏文卒「じゃ愛人にしてもらったら?」
私「それでどうでしょう?」
東京「愛人なんていらない。乃木坂46で十分だ」
私「そっかー、じゃ私は将来母の介護で路頭に迷うわけね」

東大仏文卒「なんか、全然悩んでない声質」

悩むわけないでしょ。その時はその時、としか思わない性格だもの。

福岡「おれ、れいさんが母親の介護で苦労する姿みたくない」

そこまで言うなら金をくれ、でしょう。

東京「そうだな。わかった。もし貴方のお母さんが入院したり施設に入ったりしたら、毎月送金してやるよ」

私「え、ええっー!」

東京「おれが生きてる間だけだけど。おれ、長生きしそうにないから、途中で打ち切りなるかも。そしたらごめんね」

私「それで、充分です…」

福岡「東京は嘘言わない奴だから、約束は守ると思うよ」

私「それ、信じていいですか…」

東京「いいよ」

かくして、こんなに簡単に私は将来、母の介護のお金の心配がなくなったのでした。

いいのでしょうか。半信半疑だけれど…。フツーの人々にこの話をしたら、「あるわけないだろ」と一蹴されましたが、何故か書き手仲間が純粋に見えてくるのでした。


関連する記事
コメント
れいこ姫ですか!!?
20年程前に作文教室開いてましたか?
元生徒です!
  • 藤井
  • 2017/11/15 11:58 PM
そうです。懐かしいです。
連絡ください。食事でもしましょう。出来損ないの姫でしたから、お詫びにご馳走します。
  • レイ
  • 2017/11/18 11:50 AM
藤井君、73−0391に電話くださいね。
  • レイ姫
  • 2017/11/19 1:45 PM
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

馬里邑れいの本

馬里邑れいのオフィシャルブログ。馬里邑れいのプロフィールと日記、馬里邑れいによるオリジナル小説の投稿など。

profile


書いた記事数:323
最後に更新した日:2018/07/15

selected entries

categories

archives

recent comment

search this site.

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

others

mobile

qrcode