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友人のAちゃんは、何でも一番が好きなのだそう。
「だから、学生時代は授業中、答がわからなくても、ハイハイ!と手を上げた」と笑いながら言う。
「私と反対だね。私は解っていても手を上げなかったよ。でも、それを察して先生に、解いてみろと言われたかった」
「ばかじゃねえ。解るならハイハイハイ!って勢いよく先生にアピールするだろうに」
Aちゃんは知り合ってまだ1年足らずだが、祭りやゴルフや食事に誘ってくれる。機嫌がいいときはれいちゃんと呼び、ばかにするときは、おめえといい、気取ったときはあんた、と呼ぶ。二人とも男っぽい性格だね、とよく言われるが、彼女は言葉使いが荒いだけで、女らしい。雷を怖がるし、寂しがりやだし、ひとりではレストランにも喫茶店にも行けない。旅行でビジネスホテルに泊まることもできない。一人部屋はお化けが出そうで怖いのだという。「一人暮らしでしょ。お化けでる?」「家と旅は違う」と真剣に言う。
私は雷はちょっと怖いだけだし、寂しがりやじゃない。旅は気がねしなくていいから一人部屋がいい。ゴルフを一緒にしてて雷が鳴ると、Aちゃんは「ぎゃああ!」と大げさに騒ぐ。「いいじゃないの、雷が落ちてきたって一人で死ぬわけじゃなし」「やだよ! 死ぬなら男と死にたい。女となんかやだ!」「私は男みたいなもんじゃない」「よく雷の元で冗談が言えるね! ぎゃああ!また光った! ゴルフ中止にしよう!」と騒ぐが、私は、「続行だよ、雷ごときで中断はしない」とここは譲らない。
Aちゃんはよく私を「ばかじゃねえ」と言う。「今まで生きてきて、あんたみたいな人に初めて会った。おもしれえと言うか、新鮮というか、バカっぽいというか、天然というか」と呆れるが、「あっ、そう」とだけ返す。Aちゃんは、「れいちゃんは私よりずっと男っぽい。何でも一人で行動できるし、頼もしいったらありゃしない」というので、「じゃあ私が男の人を好きになったら、ホモか」と聞くと、「おめえ、ほんとにばかだな」と笑う。
黒ニンニクを作ったのでAちゃんにあげ、「ジジババになっても元気でいましょう」と言うと「ジジ?」と一瞬驚いてから「おめえがジジか、」と納得した。


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馬里邑れいの本

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